大学院生の中村医師・武内助教の論文がRetinaに掲載されました。

大学院生の中村医師・武内助教の論文がRetinaに掲載されました。
本論文では慢性中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)168眼に対する半量光線力学療法の成績と黄斑部新生血管(MNV)の合併率を解析し、治療前にMNVを認めた場合、治療前に明確なMNVを認めなかった場合と比較すると、治療有効率が低下した。MNVを合併した慢性CSCは、治療有効率が下がる可能性があり、OCTAを用いた評価の重要性が示唆された。

Effects of half-dose photodynamic therapy on chronic central serous chorioretinopathy with or without macular neovascularization assessed using optical coherence tomography angiography
Nakamura K, Takeuchi J, Kataoka K, Ota H, Asai K, Nakano Y, Horiguchi E, Taki Y, Ito Y, Terasaki H, Nishiguchi KM.
Retina, 2022 Dece 3. doi: 10.1097/IAE. 0000000000003604

名古屋大学 冨田遼 病院助教、聖隷浜松病院 朝岡亮 医師らの論文がBJOに掲載されました

名古屋大学 冨田遼 病院助教、聖隷浜松病院 朝岡亮 医師らの論文がBJOに掲載されました。

白内障と緑内障を有する眼における白内障手術前後の視野検査結果(HFA10-2)を用いて、白内障の影響を排した真の緑内障性障害を、パターン偏差がどの程度正確に推定しているかを評価しました。さらに術前視野結果や視力検査を用いて構築したモデルは、パターン偏差を用いた場合より有意に正確な推定を可能としたことを示しました。

Accuracy of pattern deviation in estimating the glaucomatous damage in the central 10° visual field in eyes with glaucoma and cataract
Br J Ophthalmol. 2022 Oct 19;bjo-2022-322274. doi: 10.1136/bjo-2022-322274. Online ahead of print.
Ryo Tomita, Ryo Asaoka, Kazunori Hirasawa, Yuri Fujino, Shunsuke Nakakura, Hiroshi Murata, Tetsuo Omura, Nobuyuki Shoji, Akira Obana, Koji M Nishiguchi, Masaki Tanito

名古屋大学岡戸病院助教、弘前大学眼科上野真治教授らの論文がIOVSに掲載されました。

本論文では比較的視力が保たれている網膜色素変性(RP)88例の視野(HFA 10-2)と黄斑部局所ERG(FMERG)を解析し、HFA 10-2のMD値とFMERGのb波振幅、潜時との間に相関が見られた。SD-OCTによる網膜外層障害の評価を加えたsubgroup解析では、RPの進行の過程においてMD値の低下よりも先にFMERGのb波振幅が低下することが示唆された。

Assessments of macular function by focal macular electroretinography and static perimetry in eyes with retinitis pigmentosa.
Okado S, Koyanagi Y, Inooka T, Kominami T, Terasaki H, Nishiguchi KM, Ueno S.
Retina. 2022 Aug 15. doi: 10.1097/IAE.0000000000003589. Online ahead of print.

大府市子どもの近視予防プロジェクト

大府市、ロート製薬株式会社、株式会社スギ薬局、及び国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学大学院医学部医学系研究科眼科学教室の4者で、「大府市子どもの近視予防プロジェクト」を立ち上げ、深刻な社会問題となっている子供の近視予防のための取り組み支援や啓発を行っています。6月初旬の土日に、100組の親子の視力・屈折・眼軸長測定と効果的な取り組みについてのお話を行い、当教室からは野々部典枝病院助教及び視能訓練士9名が参加しました。

令和4年度第一回入局説明会を開催いたしました

令和4年5月14日、令和4年度第一回入局説明会が開催されました。
今年度も医学部生や現在研修医で入局を検討している多くの先生方が参加してくださいました。
説明会は医局棟地下一階の大会議室で行い、その後外来・眼科医局の見学を行いました。コロナ禍ということもあり食事を伴う懇親会は行うことができませんでしたが、その後グループに分かれての歓談では年次の近い先生も多く参加していたため、和気藹々と色々な話を聞くことができたようでした。
また同日医局開催されていたwet laboに説明会参加者も数多く参加してくださり、楽しい時間となりました。

今回説明会に参加頂いた先生方が、将来名大眼科へ入局してくださることをスタッフ一同、心待ちにしております。
また入局説明会は7月16日に第二回も開催予定です。今回参加できなかった方も、まだ間に合います。ぜひお越しください。

名古屋大学井岡大樹医師、弘前大学眼科上野真治教授らの論文がIOVSに掲載されました。

本論文ではアディポネクチンパラログの一つであるC1q/TNF関連タンパク質(CTRP)9のノックアウトマウスで錐体ERGsの振幅が減弱し、網膜フラットマウントにおいてPNA陽性細胞の減少、RNA-seq とreal-time PCRにおいて錐体で発現する遺伝子であるOpn1sw、Opn1mw、Gnat2、Cnga3の発現が減少しており、CRPT9が錐体細胞数を調節するように作用することが示唆されました。

Ablation of Ctrp9, Ligand of AdipoR1, and Lower Number of Cone Photoreceptors in Mouse Retina
Inooka D, Omori Y, Ouchi N, Ohashi K, Kawakami Y, Koyanagi Y, Koike C, Terasaki H, Nishiguchi KM, Ueno S
Invest Ophthalmol Vis Sci. 2022 May,63(5):14. doi:10.1167/iovs.63.5.14

上野真治准教授が弘前大学眼科学教室の教授に就任されました

 2022年5月31日をもって、20年以上にわたって名古屋大学眼科学教室でご活躍されてきた上野准教授が退職され、2022年6月より弘前大学眼科学教室の教授に就任されました。昨今の新型コロナウイルス感染症の蔓延により祝賀会は催されませんでしたが、医局内で感染予防に配慮した上でささやかではありますが送別会を執り行いました。上野先生のご挨拶の後、西口教授から花束などの贈呈が行われました。
 物理的な距離は離れてしまいますが、名古屋大学眼科同窓会として臨床や研究など、引き続きの上野先生とのつながりを大切にしたいと思います。弘前大学での益々のご活躍を祈念しております。

名古屋大学の太田光医師、杏林大学眼科の片岡恵子講師らの論文がJJOに掲載されました。

 本論文ではaflibercept硝子体注射に抵抗性のある加齢黄斑変性症例においてbrolucizumabへの切り替え効果を検討しました。切り替え後16週間後には滲出性変化のコントロールにおいて良好な結果を示しましたが、眼内炎症や導入期終了後に8週間以上の間隔延長を要することがbrolucizumab継続を妨げる要因であることを示しました。

Switching from aflibercept to brolucizumab for the treatment of refractory neovascular age-related macular degeneration.
Ota H, Takeuchi J, Nakano Y, Horiguchi E, Taki Y, Ito Y, Terasaki H, Nishiguchi KM, Kataoka K.
Jpn J Ophthalmol. 2022 May;66(3):278-284. doi: 10.1007/s10384-022-00908-1.

名古屋大学の上野准教授らの論文がJJOに掲載されました

 本論文では長期の血液透析後に夜盲症を発症した患者の臨床所見を検討しました。これらの患者の網膜電図では杆体応答が消失しており、最大応答は陰性型を示しましたが、錐体応答はある程度保たれていたことから杆体機能障害による夜盲症であることが示唆されました。採血を行った患者のほとんどはビタミンAが正常範囲でしたが、ビタミンAを投与した1名は夜盲症状と杆体応答が改善しており、長期の血液透析はビタミンAの欠乏による夜盲症と関連する可能性が考えられました。

Acquired night blindness due to rod dysfunction after long-term hemodialysis.
Ueno S, Okado S.
Jpn J Ophthalmol. 2021 Nov 6. doi: 10.1007/s10384-021-00883-z. Online ahead of print.

名古屋大学の冨田遼病院助教、秋田大学眼科岩瀬剛教授の論文がScientific Reportsに掲載されました

名古屋大学の冨田遼病院助教、秋田大学眼科岩瀬剛教授の論文がScientific Reportsに掲載されました。

この研究では網膜静脈分枝閉塞症を発症した眼では、発症領域における網膜動脈の血管抵抗性が上昇していることを示し、その変化を画像として可視化できることを報告しました。

Elevated retinal artery vascular resistance determined by novel visualized technique of laser speckle flowgraphy in branch retinal vein occlusion.
Tomita R, Iwase T, Fukami M, Goto K, Ra E, Terasaki H. 
Sci Rep. 2021 Oct 8;11(1):20034. doi: 10.1038/s41598-021-99572-7.