令和7年度入局レジデントの長谷川友哉です。2025年9月12日(金)〜14日(日)、神戸で行われた第36回日本緑内障学会に参加しました。会場は終始にぎやかで、臨床と研究がぐっと近づくような、背中を押してもらえる三日間でした。
全体を通して感じたのは、診断や治療を数値だけで決めないことの大切さです。患者さんの生活や背景に目を向け、説明の仕方やフォローの工夫で、同じ選択でも納得感や続けやすさが変わります。その当たり前を、実例のやり取りからあらためて実感しました。医療者同士の連携に加えて、地域の支えにつなぐ視点も、日々の診療をそっと強くしてくれると感じました。
ロービジョンについても、早い段階から「どこで困っているか」を丁寧にうかがい、必要に応じて専門外来や地域資源をご案内する姿勢が大切だと学びました。視力や視野の数値に表れにくい不自由さも、言葉にしていただける雰囲気づくりから始めたいと思いました。外来での自分の関わり方を見直す良いきっかけになりました。
多くの先生方と気さくに意見交換ができ、講演だけでは得られない視点もたくさん持ち帰ることができました。入局して半年の身ですが、今回の学びを外来や手術、そしてロービジョン支援に少しずつ還元していけるよう、これからも丁寧に積み重ねていきます。参加の機会をくださった先生方、業務調整にご協力くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。