平成26年12月12日から2日間、千葉県幕張メッセにて行われた第52回神経眼科学会総会に参加させていただきました。例年、参加人数が1000人に満たない小規模の学会であり、今回も2会場(ほとんど第1会場しか使用せず)に1ポスター会場と、例年と同程度の規模でした。
神経眼科という特性か、ポスター発表については1例報告が多数でしたが、その中でも視神経炎、特に視神経脊髄炎(NMO)が大きなウェイトを占めてました。NMOのマーカーとして、抗AQP4抗体、抗MOG抗体は既報で報告されてますが、抗AQP4抗体測定が陰性でも繰り返し検査すると陽性を示した症例、治療経過中に抗AQP4抗体の定量評価を行った報告、または抗AQP4抗体陰性・抗MOG抗体陰性でも症状・MRIからNMOと診断された症例報告(もしかすると多発性硬化症にLeber等を合併かも?と発表された先生が言われてましたが)があり、例え初診時に陰性であっても安易に除外せず、経過によっては再検査を随時行う必要性を感じました。
一般講演でも視神経疾患を中心に拝聴しましたが、特発性視神経炎でも抗MOG抗体が34%で陽性とNMOの診断として有用かどうか?また、前房水から抗AQP4抗体が陽性であり、網膜ミュラー細胞が障害される可能性があるとのことでした。当院での症例でも確認いたします。
講演については、神経保護・神経再生がシンポジウムで取り上げられてました。神経栄養因子の投与による再生促進作用、まだ研究段階ですがシュワン細胞を移植して再生、siRNAを用いて軸索再生阻害因子をブロックし再生させる方法、色々なアプローチからの試みとその結果が発表され、今後の進歩が待ち遠しいと思われました。
今回、忙しい病院勤務ですが皆様にフォローいただいて勉強させていただきました。この結果を今後の臨床に反映させていきます。
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> 第52回神経眼科学会総会 参加記