安間玲緒先生 留学便り No.1

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Alcon ARVO early career clinician scientist research awardの記念品と
研究室のボスのProf. Ambati

2012年の5月から、アメリカのケンタッキー大学のAmbatiラボで留学をしています。はや2年が経ち、アメリカでの生活にも、研究室での仕事にも慣れ、同年代の同僚らと切磋琢磨しながら、日々研究を続けています。

5月上旬に、フロリダ州のオーランドで、眼科で世界最大規模の学会であるARVOが開かれ、参加をさせて頂きました。今回の学会では、angiogenesisに関するポスター発表をすることとなり、参加前にポスターのプレゼンテーションの練習を行いました。予想される質問等、色々なアドバイスを同僚などから頂き、本番に望みました。当日は、とても多くの方にポスターを見ていだだき、質問をいただくことが出来ました。質問を受けることで、自分のプレゼンテーションでどこが解りにくいのかなどが、段々とわかってきますし、気が付かなかったような質問を頂くことで、多くの事を学ぶことができ、とても良い経験になりました。

開催日の2週間ほど前に、ARVOの事務所から、Alcon/ARVO Early Career Clinician Scientist Research Award  を授与しますとのメールを頂き、予想外の出来事にとても驚きました。Congratulations!と書かれたメールの題名をちらっと見て、最初はスパムメールじゃないかと言っていた夫も、内容を確認して、私と一緒にとても喜んでくれました。今後も益々研究等を頑張っていかなくてはと、身が引き締まる思いです。
特に今後留学を考えている皆さんに、現在私が感じていることを書かせていただきます。

海外で研究するに当たって、英語の能力も、留学前の日本での研究経験や知識も、両方あればある程、留学中にやれること、勉強できる事の範囲を広くする事ができると言う事です。日本では、特殊な場合をのぞいて、日常生活でも仕事でも英語を話す機会はとても少なく、習得するのがなかなか難しいですが、残念ながら日本語は世界の共通語ではなく、海外で留学するには英語がどうしても必要です。また、単に英語そのものができればいいわけではなく、しっかりした知識や経験がベースにあることが、コミュニケーションを特に重要視する海外では、研究を進めていく過程でとても大切なので、これから留学される方は、英語も日本での研究自体も両方しっかり頑張って準備をしていただくと良いと思います。

また、研究そのものとは違いますが、歴史や文化、政治等、日本に関しての事や、それに対する自分の意見など、日本ではあまり聞かれないような事を質問される機会が多くありますので、研究だけに限らず、幅広い知識や自分の考えを、常日頃からしっかり持っていただくと良いと思います。

留学する中で、かけがえの無い様々な経験をすることが出来ました。このような留学の機会を与えてくださいました寺崎教授や、指導を頂いているAmbati教授、同僚、そしていつも協力し助言をしてくれる夫に感謝の意を表したいと思います。

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グレートスモーキーマウンテンでのキャンプ
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研究室での誕生日会