片岡恵子先生 留学便り No.3

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MEEI(研究室)からの眺めー凍ったチャールズリバー

前回の留学体験記から約5ヶ月が経ちました。今年の冬は、恐らく昨シーズンよりも厳しく、早々とチャールズリバーは凍り、朝晩のたった10分ほどの徒歩通勤でさえ気が遠くなりそうな感覚を何度も経験しました。寒さが苦手の私には、これが一番こたえます。


さて、この秋ボストンを賑わせたことと言えば、何と言ってもRed Soxの優勝ではないでしょうか。例にもれず、にわかファンとなった私も優勝パレードを見に行きました。ちょうど、私たちのいる施設の裏をパレードが通る予定となっていた為、急遽ラボで即席応援パネルを作り、ラボメンバーと沿道に駆けつけました。この優勝に大きく貢献した上原浩治投手を同じ日本人としてとても誇りに思うとともに、彼のボストンでの頑張りに自分を重ね、鼓舞された日本人研究者もきっと多かったことでしょう。

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ラボメンバーと上原投手を応援
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病院の裏側を通過するRed Sox優勝パレード


研究はというと、そろそろ留学生活も2年が経とうとしており論文作成に向けて追い込みの段階に入ったところです。上司や共同研究者と、どういう方向でまとめていくのか議論を重ねていますが、英語だと一度で全て自分の言いたいことを伝えきれず悔しい思いをすることや、上司の意見に納得がいかないことも何度かあります。しかし、自分の考えをきちんと話すこと、納得がいくまで繰り返し議論をすることの大切さを最近改めて実感しています。ラボミーティングでの自分の研究発表(15〜20分程度)をする際も、原稿を読むことはよくないと言われ、自分の言葉で説明することに挑戦しています。もちろん、直前は非常に緊張しますし、英語が母国語の人たちの早い会話は気を抜くと置いて行かれてしまいますので、まだまだ課題は沢山あります。

最近、ハーバード眼科の准教授でいらっしゃる向井先生にお誘いいただき、網膜を専攻する若手眼科医の勉強会に参加させていただきました。地元アイスホッケーチームBoston BruinsにちなんでBRUIN (Boston Retina and Uveitis Imaging Network) と名付けられた勉強会には、Harvard関連病院とお隣のBoston大学病院、Tufts大学病院の眼科医が参加し、レストランの一室を貸し切り、各施設より持ち寄られた10症例以上の難症例の発表と、それぞれに対し活発な議論が行われていました。オーガナイザーとして、硝子体術者として有名でいらっしゃるDean Eliott先生も参加されており、よりハイレベル且つ教育的な議論がすぐ目の前で展開されていることに興奮を覚えました。

先日、5月にフロリダで行われるARVOの演題が無事に受諾されました。日本から参加される 先生方に学会会場でお会い出来ますことを 今から楽しみに、まずは目下の目標である論文作成に向け気を抜かずに頑張ってまいりたいと思います。