第126回日本眼科学会総会参加記

 2022年4月14日 (木)から4日間にわたって行われた第126回日本眼科学会総会(大阪国際会議場)に参加させていただきました。日本の眼科界を代表する先生方が分野を問わず全国から集まる本学会ですが、私は今回演題発表の機会をいただき、緊張感のある週末を迎えることとなりました。
 
 私自身の発表は3日目の16日(土)だったので、木曜金曜は赴任先の病院で勤務を行い、土曜日は朝から学会会場に赴いて参加証の手続きなどを慌ただしく済ませたあとは、自分の発表の前に行われていた土曜日朝のモーニングセミナーを心ここに在らずの状態で拝聴しつつ、あっという間に発表は終わったという印象でした。自分の質疑応答では、先行研究として引用させていただいた論文のLast authorである三重大学の近藤峰生教授より直々にご質問をいただき、自身の発表内容について更に造詣を深めることが出来ました。ありがとうございました。
 
 毎回のことながら本総会で論じられるテーマは多岐にわたり、とりわけ眼科診断・治療のイノベーションをトピックとした評議員会指名講演では、この度名古屋市立大学教授に着任された安川力教授・我らが名古屋大学教授に着任された西口康二教授の講演がございました。両名とも加齢黄斑変性・ゲノム医療など各眼科領域で日本を代表するプロフェッショナルであり、取り組まれている研究テーマ・将来の可能性の発表に刺激を受けたことは言うまでもありませんが、安川教授の哲学的・空間的思考による研究マインドを持つべしという理念をモットーとした研究への取り組み・西口教授の失敗を恐れない挑戦の姿勢といった、各先生がお持ちの理念も強く感じられる講演であり、日本を代表する名古屋の教授の講演を、日眼評議員会指名講演という大舞台で、場所を同じくして拝聴できたということ自体にも感慨深さがありました。
 
 頭をフル稼働させた4日間で多くのことを学ばせていただきましたが、私にとってはまだ学会は終わっておりません。コロナ禍を受けて前回より始まったオンデマンド配信システムのおかげで、勤務の関係で見逃してしまった講演(今回は山中伸弥先生のご講演もありました)や、自分の発表前で上の空で聞き流してしまったモーニングセミナー、同じ時間帯だったため拝聴できなかった演題発表なども4月28日よりフレキシブルに視聴することができ、こちらも楽しみにしております。また、今後より多くの内容を吸収できる土台をつくるためにも、日々研鑽をつもうと切に感じております。

  最後にはなりますが、このような貴重な機会を与えてくださった西口教授、発表のご指導をしてくださった上野先生をはじめ、医局の先生方に心よりお礼申し上げます。