大学院生の鈴村先生が17th EURETINA Congressに参加しました

17th EURETINA Congress参加印象記

この度、2017年9月7日~10日の4日間バルセロナにて開催されたEURETINA(European Society of Retina Specialists) 17th annual congressに参加いたしました。初めての国際学会なのでまずはポスターセッションでの登録を進めたものの、“せっかくなのだからoralにしなさい”と過分にも口頭発表の機会を頂きました。

EURETINAはヨーロッパで開かれる網膜硝子体分野の学会で、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、ぶどう膜炎、血管閉塞性疾患等様々なカテゴライズで発表がなされます。インストラクションコースや、豚眼を用いたサージカルスキルトレーニングコースもあり、会場は大いに賑わっていました。疾患によっては人種の違いで罹患率や病態に差があるものもありますが、日々の診療で診る疾患の薬物治療や手術に関するディスカッションはとても面白かったです。

私の発表は学会2日目の午後でした。緊張で食も細くなり・・・ということはなく、美味しいパエリアをしっかりいただき、原稿をぶつぶつ呟きながら会場入りしました、が。普段あまり動じない私でも、自分の発表の完成度とあまりにミスマッチな広すぎる部屋と大きすぎるモニターに思わず苦笑してしまいました。自分より先に発表なさった先生方の話など全く耳に入ってきませんでした。気づけば壇上で話していて、少し質問されたあたりでようやく自分の6分間が終わったのだと実感しました。 
 
誰しも初めの一歩というのはあって、これが私の初めての口頭発表・国際学会でした。言うべき内容を正確に伝えるという今回の自分の目標を振り返りつつ、この学会で日本人の先生がシンポジストとして講演されていた姿をふと思い出し、自分のライフワークに関して世界へ発信できるものを自由に語れることは素敵なことだなと思いました。いつか今回の経験を懐かしく振り返りながら、完成したサグラダファミリアを再訪したいです。
 
さすがに無理をしてしまったかなと後悔したことも何度もありましたが、総じて良い経験になったのは偏に寺崎教授はじめ粘り強くご指導してくださった先生方、ならびに大学院生として発表することに対してご理解しサポートしてくださった赴任先の豊橋市民病院の先生方のお蔭です。最後になりましたが、この場を借りて拝謝いたします。