2016年12月8日から11日まで、タイのバンコクにて開催されたThe 10th Congress of Asia Pacific Vitreo-retina society(APVRS) に参加させていただきました。名古屋大学からは5名が参加しました。
私は入局1年目にも関わらず、寺崎教授はじめ教員の先生方のご指導のおかげで口頭発表の機会を得ることができました。
発表タイトルはCurrent Trend of Ruptured Ocular Injuries and the Involvement of Crystalline/Intraocular Lens Ejectionでした。最近の日本における眼外傷のトレンドを分析した内容です。私が参加したセッションのテーマはRapid Fire Surgical Retina Update Sessionという、さまざまな基礎から臨床まで様々なトピックを含むものでした。発表者の専門分野はかなり多種に渡っていたので、どんな質問をされるか恐れつつ発表に臨みました。その思いも杞憂に終わり、質問は一つもされませんでした。私の参加したセッションは学会初日の朝1番でしたので、誰よりも早く発表という重圧から開放され後は学会とタイの街を楽しむことに専念できました。
学会二日目にはCongressPartyに参加しました。Siam Ocean World Aquariumというアジア随一の水族館を貸切り、泳いでいる魚を鑑賞しつつパッタイやトムヤムクンなどのタイの国民食を食べました。最近APVRSの規模が大きくなっているというお話を聞いていたのですが、本当にたくさんの参加者が一同に集まっていてこの学会の勢いを体感しました。
学会で興味を持ったのはCarol SHIELDSとJerry SHIELDSによる網膜腫瘍のProgramです。網膜腫瘍の大家であるお二人に加えて、網膜腫瘍の専門家が様々な症例を提示してくださり非常に勉強になりました。まだ眼科医になって日の浅い私にとってはすべてが初めて症例でした。眼腫瘍は罹患率(人口10万人対)が1人と稀な疾患ですが、日々の診療の中で遭遇した際には正確なアセスメントができるよう眼腫瘍と鑑別が必要な第一次硝子体過形成遺残、Coats病、網膜異成、眼トキソカラ症についても知識が必要だとわかりました。
学会最終日はオープントップのレストランにて寺崎先生を囲み会食をしました。地上45階から見る百万バーツの夜景とおいしい食事は、今回の学会のハイライトでした。
これからも学会にて研究成果を発表できるように日々精進していきたいと思います。
最後に学会参加を機会を与え、お忙しい中発表のご指導をしていただきました寺崎教授をはじめ医局の先生方に心よりお礼申し上げます。