第119回 日本眼科学会総会参加記

3月までは安城更生病院に赴任しておりましたが、この4月よりふたたび名古屋大学にて研究・外来診療に従事しています。
この度、4月16日から19日の4日間、札幌で第119回日本眼科学会総会が行われ、自分も研究発表の機会を得ました。自分の発表は2日目の予定で、発表するまでは落ち着かない性分ですので初日はフワフワと、一般演題を中心に拝聴しました。ふらっと入った会場でもどの発表も熱心に質疑応答・議論があり、これがニチガンか、とドキドキしながら時を過ごしておりました。いろんな分野で新たなトピックに触れ、普段の診療へのmotivationになりました。ロート賞受賞記念講演では、ランチョンセミナーにしてはもったいないような研究の成果を聞くことができました。特に東北大学西口先生のご講演では、留学中の研究で、原因遺伝子からphenotypeを推定し、そこから実際の患者(bradyopsia 遅視症)を発見したというエピソードが大変興味深く、スケールの大きさに愕然としました。
初日は同期の中西絢美先生や現在理研に国内留学中の白井博志先生が発表しているのを見て、その雄姿に勇気をもらいつつ翌日の発表に備えました。
2日目、実際に発表となると必死で目の前のスライドで頭がいっぱいでしたが、質疑応答で前教授の三宅養三先生にご質問・アドバイスいただけましたことはとてもうれしかったです。
土曜日の評議員指名講演では、理研の高橋政代先生、阪大の西田幸二先生、東大の臼井智彦先生のこれまでの研究結果を直に拝聴することができ、ニチガンの醍醐味を実感できました。
毎晩学会後には先生方にお食事に連れて行っていただき、北海道のグルメを堪能することもできました。とくに土曜の夜は寺崎教授と医局の先生方に、家族ぐるみで寿司屋に連れて行っていただき、絶品料理の数々(特にお寿司)をご馳走になりました。たぶん息子(10ヶ月)は人生で一番高級な食事だったと思います。
来年は仙台での学会開催です。今年の札幌につづいて名古屋からは遠方での開催ですが、名古屋大学にとっては寺崎教授の特別講演があり、また一段と特別な学会となります。医局員として自分にできることを、たとえすこしづつでもがんばっていこうと思います。
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