この度、2017年8月11日~15日の5日間にアメリカのボストンにて開催されたASRS(American Society of Retina Specialists), 35th Annual Meetingに参加し、ポスター発表をする機会を頂くことができましたのでご報告致します。私が名古屋大学眼科に入局してから国内の学会に幾度か参加する機会を頂きましたが、国際学会は今回が初めての経験です。初国際学会ということもあり、不安な気持ちを持ちながら参加登録を行いましたが、日々の業務や発表内容をまとめているうちに気が付けば学会への出発日を迎えてしまいました。
ASRSはその名の通り網膜を専門とした学会でアメリカはもちろん、世界中から網膜専門医が参加する学会です。一般公演では、今まで耳にしたことのない治療薬の治験結果や、手術手技について多くの報告を聞くことができました。もちろん議論はすべて英語ですので内容について理解できない部分も多くありましたが、日常の診療だけでは得ることのできない新鮮な知識を得ることができました。
ポスター発表は学会3日目に予定されていました。Q&A方式のポスターセッションはWine & cheese session と命名されていて、ワインとチーズを片手に各々の研究内容について議論するという日本の学会ではあまり見かけない形式で、自由な気風のアメリカらしさを感じました。いざ当日、海外のドクター達と熱心な議論・・・とまでは英語力不足もあり中々難しかったのですが、海外での学会発表や、その議論などの空気を味わうことが出来たことは貴重な経験になりました。議論の中には普段の研究に活用出来そうなものも多くあり、今後の活動に活かしていきたいと思います。
今回学会が開催されたボストンは、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学を始めとし多くの大学が設置されている学園都市でもあります。今学会に同じく参加されていた片岡先生がかつてボストンに留学されていたということもあり、学会期間中にはなんとMassachusetts Eye and Ear Infirmaryやそのラボ、Boston Children’s Hospitalなどの施設を見学させていただくことが出来ました。また、ボストンに留学されている日本の先生方とお話をさせていただく機会も多くあり、ボストンへの留学を疑似体験してしまったような気分を味わうことが出来ました。
最後に、今回の学会参加にあたりこのような機会を下さった寺崎先生はじめ医局の先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。今回得た経験を活かすことが出来るよう、精進してまいります。