2016年6月25日から26日にかけて北海道・登別温泉で開催された第20回眼科分子生物学研究会に参加・発表させていただきました。この研究会は、各大学・施設から主に基礎的分野の研究を発表・討論する専門的な会であり、また、夜は大宴会、宿泊する部屋は同年代他施設の方と同室で、所属の垣根を越えて交流を深める目的もあります。
演題は専門的・高度な内容でしたが、その中でも名古屋大学の前教授であり網膜疾患の権威である三宅養三先生の研究の歴史や、理化学研究所の最先端の知見を含め日本の眼科基礎研究の最先端を拝聴させていただくことが出来ました。今回、「裂孔原性網膜剥離眼の硝子体液と網膜下液におけるhsa-miR-148a-3pの増加と網膜色素上皮細胞への影響」という演題で発表させていただきました。網膜剥離眼の硝子体中に増加するmicorRNAが増殖硝子体網膜症発症に関与する可能性がある、という内容でしたが、皆様の御指導・御鞭撻・運もあり若手奨励賞3位という評価をいただきました。ありがとうございました。
原理の解明する“基礎研究”を専門にされる先生、臨床に直結しうるトランスレーショナルリサーチの分野に積極的に関わるべき臨床医である我々が、この会の様に所属の垣根を越えて連結することで、医学的真理を解明し日本の眼科を牽引していけるのではないかと考えます。今後、この受賞を励みとして更なる研究を発表し、皆様にいただきました御恩をお返しできればと思います。